がん保険はどんな保障なの?仕組みと特徴【ふわっと保険】

意外に身近なガンを保障する、ガン保険

がん保険はその名の通り、がんに治療に伴う入院・手術・通院などを保障する保険です。
がんに特化していますから、例えば同じ入院日額でも医療保険に比べ毎月の保険料は安くなります。というか、病気と怪我全般を保障する医療保険とは違い、がんの治療以外は全く保障しないので安くなるとも言えます。

がん保険と医療保険は、第三分野の保険(生保会社でも損保会社でも扱える保険商品)として、各生命保険会社や各損保険会社から販売されています。
多くは終身保障型ですが、保険期間が10年間などの一定期間までを保障する定期型がん保険もあります。

日本人の死亡原因一位は「がん」

日本人の死亡原因のトップ(がん:約27%、心疾患:約15%、脳血管疾患:約8%だそうです)で、生涯罹患率は男性で50%少々、女性で40%になり、高齢化が進むとどうしてもがんの罹患率が高くなるとも言われています。

特に女性は社会進出によるストレスの増加ががんの原因になり、また少子化に伴う出産回数の減少で生涯月経回数が増加することも原因して、がんになる確率が高くなっているそうです。
(女性の社会進出と出産回数の減少によるがん罹患の可能性は、大病院のウェブサイトでよく見かけます。)
このような背景から、近年がん保険に加入する人が増えています。

がん保険の主な保障内容をまとめました

診断給付金:医師からがんと診断確定されたときの給付金。例えば契約時に選んだ50万円や100万円などの大金を1回払いしてくれます。

入院給付金:がん治療のために入院したときの給付金。契約していた入院日額を入院日数分支払ってくれます。

手術給付金:がんで所定の手術を受けたときの給付金。手術の種類によって給付額が変化する保障と固定額を給付する保障に別れます。

放射線治療給付金:がんの治療の放射線治療を受けたときの給付金

抗がん剤・ホルモン剤治療給付金:がんの治療の抗がん剤・ホルモン剤治療を受けたときの給付金

※手術、放射線治療、抗がん剤・ホルモン剤治療は「がんの三大治療」と言われています。

通院給付金:がんの治療で通院したときの給付金

先進医療特約:がん治療の先進医療ついての技術料だけを保障します。

女性特約:女性特有のがんの治療目的で手術をしたときなどに、給付金が増額されます。
だいたいこれらの保障が各社で共通しています。

当初90日無保障!がん保険の注意点

がん保険は保障しない期間があります。
●第1回保険料払込日
●告知日
のどちらか遅いほうの日から90日間は無保障(免責期間)で、その90日の翌日から保障が始まる保険です。

90日間も免責期間になる理由とは

注意事項としては、全てのがん保険は、免責期間90日の間にがんになった場合に保障されない。ということです。
これは初期のがんに自覚症状が無いことが原因で、がんに気が付いていない人が契約時に健康だと告知しても、すでにがんに罹患していることが考えられるからです。
また、自覚症状があったとしてもがんとは思わずがん保険に加入し、その直後に病院に行ったらがんと診断確定されることもあるそうです。

上皮内新生物を保障しないがん保険もあります

古いがん保険は、上皮内新生物について全く保障しない商品があります。すでにがん保険に加入しているのでしたら、上皮内新生物について全く保障しないがん保険かどうか、確認しておきましょう。

上皮内新生物について全く保障しなくても問題無いと思うのであればいいのですが、上皮内新生物も保障して欲しいのなら、がん保険を見直す以外に上皮内新生物も保障する方法はありません。

ただし、古いがん保険は今のがん保険よりも内容が良い部分もありますので、できれば加入中のがん保険を生かしながら現在販売されているがん保険と併用する方法を、保険の専門家などに相談すると良いと思います。

医療保険ではありません

何故わざわざ「医療保険ではないですよ」と書くのかと言いますと、がん保険に加入してから年月が経つと、いつのまにか医療保険に加入していると勘違いして、がん以外の傷病の時に保険金を請求した人がいるのだそうです。
がんだけを保障をする保険なのに、怪我や病気の時に保険金や給付金を請求しても、お金は受け取れません。

契約後に時間が経てば経つほど勘違いしやすいようなので、定期的に保険内容を確認することが必要になりますが、そもそも、がん保険に加入するなら先に医療保険に加入しておく必要があるという認識が必要です。

保険会社や商品によって保障が違う!?

ガンに罹患したときに、まさか保障しないとは思わなかった!と言うことが無いように、がん保険は給付金の金額・支払回数・支払条件の違いに気をつけましょう。

悪性新生物と上皮内新生物で保障が違う?
がん保険の保障は「悪性新生物」と「上皮内新生物」に大別されます。
上皮内新生物は内臓に食い込んでいないので転移の心配が無く、保険会社によっては悪性新生物よりも保障が薄いこともあります。

例えば
●A生保は悪性新生物も上皮内新生物も診断給付金は100万円
●B生保のがん保険の悪性新生物が100万円で上皮内新生物は50万円
●C生保のがん保険は悪性新生物が50万円で上皮内新生物が5万円の保障
などです。
また、激安プランを選択すると上皮内新生物について保障しないこともあります。

回数有限と回数無制限

悪性新生物も上皮内新生物も、最短で2年に1回を限度に回数無制限で診断給付金を支払うがん保険もあれば、保険期間中は悪性新生物だけの診断給付金が6回までという保障回数有限の激安プランもあります。

他にも、上皮内新生物は保険期間中1回だけの保障で、悪性姿勢物については回数無制限で保障するなど、いろいろながん保険があります。
こういう違いが後々の安心の違いになりますので、がん保険を検討する際には必ず複数社のがん保険を比較しましょう。

2回目以後のがんについて支払条件が違う

また、2回目以後のがんについては、がんと診断確定されただけでなく、がん治療の入院を伴わないと、大きな給付金が支払われないがん保険が多いことも注意です。

例えば一回目の大腸の癌が診断確定されて、診断給付金100万円を受取ったとします。
その3年後に悪性腫瘍を内視鏡手術で除去して入院の必要が無いので帰宅した場合、入院をしない外来の手術になりますので、診断給付金は出ません。

悪性腫瘍が診断確定されているにも関わらず、給付金が出ないのは納得できないと思いますが、保険会社からすれば「約款にかいてありますが?」で終わってしまう話です。

どんな保険にも言える話ですが、こういった違いや仕組みは保険商品同士を比較しないとわかりりにくいものです。
面倒かもしれませんが、いざというときに後悔しないためにも、しっかり比較しましょう。

理想的ながん保険を選びたい

家族や自分を保障する目的であれば、どんな保険でも、最悪を考えて加入するものです。
最近はいろいろな保険が通販で安く加入できますが、通販で保険を選ぶのはあまりお勧めできません。
通販の保険は保険料の安さを競うようになり、肝心の中身が空洞のような保険になってしまうこともあるのです。

また、保険商品のWEBサイトではわからない点、WEBサイトに書いてあるけれども文字が細かすぎてわかりにくい部分などが、一番重要なことが多々あります。
さらに、他の人はB社がん保険とC社がん保険のどのような違いを好んで加入しているのかなど、加入者目線の傾向を知ることも大切です。

ネットではこのうよな重要な情報を自分で調べる必要がありますが、ネットが自動的に「ここが重要ですよ」と教えてはくれません。
やはり、保険を選ぶのであれば、複数社の保険を比較できる保険の専門家などにアドバイスしてもらうのが一番でしょう。

生涯加入し続ける保険ですので後悔をしたくはありませんよね。専門家のアドバイスを聞きながらゆっくり選ぶのが良いと思います。
ですが、何十年も払い続ける保険でもあるので、できれば複数の保険の専門家から話を聞いて、あなたやあなたの家族にとって一良い提案をした専門家のプランを選ぶべきです。

先進医療と特約を詳しく解説

がん保険で「先進医療特約」というものがあります。そもそも先進医療とは何? ですが、
簡単に書くと、厚生労働省が認可している最先端の医療技術群のうち、(かん保険の場合は)がんについての先進医療の技術費だけを保障するものです。

先進医療は超高額です

がん治療の先進資料に「重粒子線治療」と「陽子線治療」があります。
例えるなら虫眼鏡で光を集めて紙を焼くようなイメージで重粒子線または陽子線を集約させて体外から照射し、体内のがん細胞だけを滅失させる治療です。
体を切らないので体への負担がほぼ無いとも言える治療で、入院する必要がほとんど無く歩いて帰れる位なので、社会復帰が凄く早いのです。

欠点は、無意識に動く胃と腸には照射が不可能です。
また、ステージⅠのがんに使うには高額すぎるので現実的ではありません。
局所的にしか使えないので、多臓器転移などの場合は抗がん剤が有効になります。

ということはステージⅡかⅢのがんの根絶に使うのが最良なのですが、治療技術料が超高額なのです。
1回の照射料金(技術料)は
●重粒子線で310万円程度
●陽子線で260万円程度
になります。

重粒子線も陽子線も設備の建造が必要です。
80m x 40mとか、120m x 60mなどの建物を建て、その中に直径20メートルや直径40メートルなどの加速器を「建造」します。
重粒子線棟とか陽子線棟を建てる大規模投資をするので、1回の照射についての技術料も必然的に高くなります。

先進医療は健康保険不適用です

ですが、この超高額な治療を健康保険適用にすれば健康保険側の負担が激増し、健康保険が破綻するでしょぅ。
よって、今のところ先進医療の技術料は健康保険が不適用になり、自由診療扱い(全額自己負担)になります。

確か、前立腺がんの重粒子線治療と陽子線治療だけは健康保険適用になったと思いますが、その他の多くの部位のがんについての先進医療はあくまで自腹です。
このように高額な先進医療の技術費を、保険期間中に通算2,000万円とか1,000万円まで保障するのが「先進医療特約」なのです。

先進医療特約だけは更新制です

先進医療特約は、この記事を書いている時点で、安ければ保険料月額100円前後が相場なので、付加しておいた方が良いと思います。
ですが終身がん保険であっても、ほとんどの保険会社で、保険料のうち先進医療特約部分だけは、10年毎に更新され値上げになります。これは先進医療自体が将来もっと高額になるのかもしれないので仕方ないでしょう。

ちなみに、あなたが医療保険も加入している場合「先進医療特約」は医療保険にだけ付帯していれば大丈夫で、がん保険も同時に「先進医療特約」を付帯するのは・保障と保険料の重複になることに気をつけましょう。

参考1:管理人の初期がん治療体験記

がん保険選びの参考になるかもしれないので、管理人が大腸がんになったときの話を書きましょう。
自分ががんになるなんて大して考えていなかったときで、がんの発見も手術入院もほぼ初めてだったので、いろいろなことが驚きでした。

怪しいポリープ発見

人生初の人間ドッグを中規模の病院で受けて一週間後に便潜血が指摘され、同じ病院で大腸内視鏡検査を受けたところ、複数のポリープが見つかりました。
そのポリープの画像を見せてもらったのですが、一個だけ他のポリープとは全く違う怪しいポリープがあり、素人目にもがん化していると思える(きの○の里の、チョコの部分を変形させたような)形をしているのです。

そのまま内視鏡で取ってくれるとものだと簡単に考えていたら、ベッド数100床程度のこの病院では切り取る技術が無いということで、大病院での検査を勧められたのです。
別の大病院で改めて検査をしたところ初期の大腸がんと確定したのですが、初期がんは緊急性がが無いと言うことで、二ヶ月後に大腸切除術を受ける事になりました。

初期と言うことで、がんと診断されても大きなショックでは無く「ああ、俺、母ちゃんより大分早くがんになったなぁ。」という感じでした。
母は肺がんで他界しています。

安い医療費と長い自宅療養期間

初期の大腸がんの場合は、腹腔鏡術という、腹部に開けた四カ所の小さな穴から棒状のカメラ二本と鉗子二本を入れて腸を切り、臍を5~6センチ程切って開けた穴からその腸を取り出す程度の手術でした。
手術による出血量は20cc程度で、事前の血液検査で取った血液量より少ないのかツッコミ所でした。
開腹手術のような大規模手術にはなりませんが、それでも手術入院は一週間から十日を要します。

気になる手術と入院の費用は、入院前に役所で申請しておいた高額療養費制度が効いたので、退院時に病院に支払う「手術料金+入院費用」は、9万円でおつりが出るくらいの金額でした。

つまり、年収が低いと高額療養費制度が大きく効いてくれるので、手術・入院費用がかなり安くなるのですが、これは当時の管理人の年収の低さが、この9万円弱という金額を実現したとも言えます。

がん保険の必要性は収入の補填

もちろん、管理人が加入していた保険からがん診断給付金・手術給付金・入院給付金・通院給付金が支払われました。
といっても、このときの管理人は間抜けで、退院一ヶ月後の診察で完治の診断を受けてから診断書を請求し、三週間後に完成した診断書を保険会社に郵送したので、給付金の受取は退院から二ヶ月後になったのです。

管理人の場合は二週間の自宅療養でした。
退院後一週間で仕事に戻ろうと思うのですが痛みが取れず、結局二週間後の復帰になりました。
病院でも聞いていましたが、若い人ほど痛みが強くなるそうです。

自営業なので二週間の自宅療養でも収入に直撃し、お金の心配しをていましたが、後に出る給付金で補填することができました。

サラリーマンや公務員の方は、福利厚生や職場の制度などがしっかりしているのであれば、一ヶ月病欠しても生活費に大きく影響するほどの収入減少にはなりにくいでしょう。
ですが、自営業や派遣、日給月給的な仕事の場合、入院日数と自宅療養期間は収入に直撃してしまいます。

こうした事態に備えて、がん診断給付金などの一時金という大金で保障してくれるがん保険は、一般の医療保険では足りない部分を保障する上で有効なものです。

保険給付金のもらい方はコレだっ

良く考えれば、がんの診断確定から二ヶ月後の手術予定だったので
1.がんが診断確定されたときに診断書を取って、がん診断給付金をもらう
2.手術退院後一ヶ月の診察で完治診断の診断書を取って、入院給付金や手術給付金をもらう
と、二回に分けて給付金をもらえば手術入院の時点で十分なお金があるので、手術入院で稼ぎが減る心配なんてしなくてよかったのです。実際にがんになっても、健康保険の範囲の治療で高額療養費制度を使えばそんなにお金を必要としませんが、重度のがんの場合にかなりのお金と治療日数が必要になります。これはよく言われることです。

がんも治療が長期化すれば場合によってはリハビリなども必要で、社会復帰まで長い日数と大金が必要になります。
ですが、軽度のがんでも自宅療養期間も含めると意外に治療日数が必要になることもあります。

参考2:緩和ケアを考えている末期がんの患者さん

これも直接がん保険に関連する話ではありません。伝わりにくいと思いますが、もし突然末期がんが発見されたら、自分と家族の為に高額な費用が必要だと痛感させられた話です。

ステージⅣの告知後2日で人工肛門

管理人が入院した病院の、同じ病室の60代の方(Aさん)は、ある日便器の内側が全部真っ赤になるくらいの強烈な血便が出たので、慌てて近所の病院に行ったそうです。
ですが診察してすぐに、消化器で有名な医師がいるということで、中規模病院(管理人も入院した病院)を緊急的に紹介されたのです。

大病院や中規模病院は予約制ですので、通常は早くて二週間後あたりの診察になりますが、翌日に診察を受けられたそうです。
診察の結果、直腸がんのステージⅣが判明し告知され、2日後に手術をして人工肛門になったそうです。

2日後の手術日設定というのはがんの手術で最も重篤な状態と緊急性を意味するもので、管理人のように初期のがんなら普通に順番待ちをするので約2ヶ月後、それでも急ぐ必要があると判断されると約2週間後に手術を入れます。
ですが、急ぐどころでは無く緊急の場合は2日後、遅くても3日後に手術を、言わば「ネジ込む」ようです。

退職し、緩和ケアを希望する

Aさんは一度は退院し、「会社を退職」し、近所の病院に通院しながら抗がん剤治療を継続し、自宅療養しながらこまめに健診や検査を受けていたものの、再発は避けられなかったようです。
多部位の転移がみつかり、また中規模病院に再入院したそうです。この後に管理人が同室(4人部屋)に入院してきました。

カーテンで仕切られただけの4人部屋なので、ある程度の会話はどうしても聞こえてしまうのですが、ある日Aさんが看護師さんに「緩和ケアの個室」への入院を相談する声が聞こえてきました。

緩和ケアフロアは20床の収容で、個室が8床あるそうです。緩和ケアの個室は3割負担でも日額15,000円しますが、60代の方なので予め「限度額適用認定証」を申請しておけば高額療養費の上限額までの支払で済みます。

このように書くと、高額療養費さえ適用できれば、がん保険の給付金はそんなに高くしなくても良い感じがしますよね?
ですがAさん夫妻から聞いた話などを改めて考えると、重いがんを想定するのであれば、やはり給付金は高い方が良いと思いました。

緩和ケア施設の意味

緩和ケアフロアは、家族で泊まれる和室や洋室、家族で使えるキッチンも備えられていて、予約すれば家族と一緒に使うことができます。

何故家族で使えるキッチンがあるかわかりますか?書き方が悪いですが、死に際に「家庭の味」を再現するためです。
そうすると、緩和ケアフロアに家族で泊まれる部屋が用意されているのも、意味がわかるというものです。

浴室は一戸建てやマンションによくある普通の家族用の浴室、寝たまま入浴できる介護風呂、霧を噴霧する介助付き特殊ミスト風呂の3種類が用意されています。
緩和ケアを受けると言うことは、家族ぐるみで死を覚悟することなのだと、悟らされました。

家族は回復を願うもの

Aさんは確か隣の県のかなり奥の方から来られた方で、奥様が毎日片道2時間弱かけて見舞いに来ていました。
また、奥様はがんに効くと言われるサプリを持参していました。ネットで調べたら、このサプリ凄く高いのです。
がんに効くサプリなんて怪しいし気休めかもしれません。それでも家族は藁に縋る思いで必死に調べてサプリや健康食品を見つけて、買ってくるのです。

週に一度、お孫さんも一緒に家族ぐるみで見舞いに来るそうですが、長男家族、次男家族、長女の家族がばらばらで来るそうで、孫にちょっとした小遣いと、息子達には交通費をあげているということでした。

ある日、管理人が院内ランドリーに行くために廊下を歩いていると、面会室で1歳くらいのお孫さんを抱き上げているAさんが窓越しに見えました。
Aさんが普段見せない、なんというか嬉しさを極めたような笑顔をしていたのが、哀しかったです。

がんは自分にも家族にもお金が必要になります

管理人は比較的若年でのがんであったこともあり、高齢者が多い病院では浮いた存在でしたが、Aさんと奥様はよく話しかけてくれました。

ご夫婦がちょくちょく話したことを総合すると、これまで、入院費用や手術などの医療費、家族の交通費、手術に付き添った奥様の宿泊費用、健康保険が効かない自腹の入院費用などが、必要だったそうです。
がんのサプリだって相当高額なはずです。

もし緩和ケアフロアに行けば、これまでかかった費用の他に「家族の」宿泊費や、奥様が作る料理の材料費なども必要になるのではないでしょうか。他にも、軽度のがんの管理人では想像できないような費用が出てくるはずです。
生活費は退職金で補填しているのでしょうか?年金には詳しくないですがすでに年金をもらっているのでしょうか。

悲しさと怖さと費用

Aさんと一緒に院内を散歩(管理人は点滴棒を引きながら歩きます)したとき、「保険に入っていて良かったですよ。結構もらったけど、使い切りますよ。」と言ったのが、悲しくて怖かったです。
どう考えても「結構もらえた給付金を死ぬまでに全額使い切るくらいに、末期のがんはお金が必要だ」と言っているようにしか思えませんでした。

重篤ながんになったときほど、家族ぐるみの費用がかさみますし、人によっては何度も治療を受ける事になります。
言葉は悪いですが、正直、重篤ながんは、治療費用と心の支えのために、まとまったお金が必要だと思いました。

Aさんは、術後痛がる私を励ましてくれたり愚痴る私を諭してれた方で、短期間といえど凄くお世話になった恩人でした。管理人はAさんより先に退院したので、Aさんのその後はわかりません。

管理人がネットで調べたところ、直腸がんステージⅣの5年生存率は14%前後でした。それでもAさんには穏やかに極力痛がること無く、生きていて欲しいです。

参考3:実話・ステージⅣbからの生還

参考2の方とは全く別の方のがん闘病記で、ステージⅣbにも関わらず逆転の発想の通院治療と手術でがんを治療し、地方に住んでいるために交通費や宿泊費が数十万円になった話です。

胃がんが見つかった

その男性は地方在住の73歳の方で、ちょっと希少な技能を使って地元の会社に勤務しています。
会社が地元の病院で毎年受けさせてくれる人間ドッグで胃がんが指摘され、詳しい検査を受けたところ少し大きな胃がんが確定し、さらに胸腺腫の疑いを指摘され、なるべく早く(先に)胃がんの手術をするよう勧められたそうです。

それでも一週間以内など緊急の手術をする必要は無いとのことで、実際に開腹しなければわからない部分はあるものの、最低でも胃を半分、状態によっては胃を全摘する必要があるとの予想だったそうです。
もし他院でセカンドオピニオンを受けるのであれば、貸与期間限定でレントゲン・CT画像や血液検査結果などの健診資料の貸し出しをします。とも言われたそうです。

余談・がんの宣告とセカンドオピニオンについて
数年前、管理人が大腸がんを宣告されたときも、セカンドオピニオン(他院相談)と資料の貸し出しについて手短な説明がありました。
恐らく近年は、がんの宣告をすると同時にほぼ必ず説明があるのではないかと思います。

管理人は
●初期のがんだったこと
●他院Aのセカンドオピニオン料金は30分以内30,000円(税別)
●他院Bは60分以内40,000円(税別)
●セカンドオピニオン料金を知って相談する気がなくなった
これらの理由でセカンドオピニオンには行きませんでした。

セカンドオピニオンに行った・・・が

73歳の方の話に戻しましょう。
ですがその男性は、胸腺腫の疑いもあるのにある意味放置なのが疑問になり、胸腺腫についてセカンドオピニオンを受けてみることにしたのです。

セカンドオピニオンといっても健康保険の適用外なので、諭吉さんが数人飛びます。
だったら地元の総合病院よりも東京のがん専門の病院で話を聞くのががいいのでは?と思い、東京見物を兼ねて夫婦でセカンドオピニオンを受診しました。
諭吉とか言っていますが、セカンドオピニオンを受診するまでは結構明るいノリだったそうです。

セカンドオピニオンと胃腹腔鏡

東京への電車の中で、大きめの胃がんになるまで発見が遅れるのなら、バリウムではなくて胃カメラを毎年受けるべきだったと改めて思ったそうですが、会社が受けさせてくれる人間ドッグは胃カメラの選択肢は無かったそうです。
選んだ病院は最長60分までの相談時間が設けられて43,200円で、持参した資料を見る時間も相談時間に含まれ、相談終了後に相談医が地元の主治医への返信を書き、相談者に渡すことになります。

相談の結果
●胸腺腫は初期と思われる
●胃がんはステージⅠかⅡ
●画像などから胃の後ろにある大動脈に転移しているが大きさが不明
●大動脈の悪性腫瘍の大きさを目視確認したい
●以上のことから腹腔鏡術による検査入院を勧めたい
●このまま地元で治療をするか、東京で腹腔鏡術による検査の後に地元で手術するか東京で手術するかなどは、あなたのご判断です。
ということになったそうです。

迷わず東京の病院での腹腔鏡検査入院の予約をし、帰宅したそうです。
大動脈?? 東京見物所ではなくなりました。

ステージⅣb

東京の病院で後日腹腔鏡術による検査を受けたところ、大動脈のかなり大きな腫瘍が発見されました。
胃がんや食道がんは大動脈に悪性腫瘍が転移している場合が多々あるらしく、その方は胃がんだけなら悪目に見積もってステージⅡなのに、大動脈に張り付いた大きな腫瘍も合わせると総合的にステージⅣbになったそうです。

早期に大動脈の悪性腫瘍を除去しなければならないのですが、大きな腫瘍の除去で大動脈に傷を付けたら大事故になります。

二種類の手術方針

ちなみに地元の病院の治療方針は開腹手術で胃がんの手術をして、大動脈の悪性腫瘍は胃の摘出後に抗がん剤と放射線治療で対処する方針です。

一方、東京の病院は
●胃は3分の2を摘出する必要がある。
●胃の摘出後に化学療法をやると食事量が激減して体力が維持できなくなり、一年後の生存でさえも危うくなる。
●まず胃がんの手術は先送り。今まで通り食べられる内に、先に通院による化学療で胃と大動脈の悪性腫瘍を小さくしながら体力も温存。
●手術しても大動脈に悪影響しない程度に悪性腫瘍が小さくなった時を狙って、胃の摘出と大動脈の悪性腫瘍の除去を1回の手術で終わらせる。
●開腹手術になるので傷口は縦横それぞれ20cm。
●胸腺腫とその他の転移については手術後に、通常の生活に問題が無い程度の弱めの抗がん剤を飲みながら積極的経過観察。
もちろん、東京の病院の治療方針を選んだそうです。

検査入院後に、化学療法による3回の通院治療を繰り返して腫瘍が小さくなり、最後に6時間に及ぶ手術で腫瘍を切り取ることに成功したそうです。

地方在住なので費用が巨額

通院治療は二ヶ月に一度の自宅→東京の往復を繰り返すのですが、夫婦の一往復の電車賃が約4万円、セカンドオピニオンと検査入院も含めて、合計6回往復したので25万円程度。

ご主人(患者さん)が入院した場合は、近くのビジネスホテルに奥さんが宿泊するのに一泊一万円で、合計入院日数が20日で、ホテル代は20万円少々になったそうです。

検査入院と手術入院日数が20日なら多く見積もっても18泊で18万円です。
ですが入院をしない治療での通院でも、病院まで片道3時間以上必要なところを、朝10時の治療開始に間に合わせる為に当日の朝6時に乗車することは時間的にも体力的にも無理があるので、夫婦で前泊するのです。
よって、入院日数は20日でも通院宿泊が数回あるので、合計の宿泊数は20回を超えたそうです。

医療費以外も必要です

奥さんがビジネスホテルと病院の往復だけになると精神的に良くないとご主人が言うので、奥さんだけが適当に東京見物をしたら総額5万円くらい掛かったと言っていました。
また、医療費と入院費などの病院に支払った費用は、セカンドオピニオンの代金、検査入院や通院治療、手術も含めて、総額で40万円台ということです。

それでも少なく見積もっても今回のがん治療の総額は90万円以上になります。
この方の生命保険の加入状況はわかりませんが、この記事をご覧のあなたが今後がん保険や医療保険に加入するときは、一回のがんの治療全体で入院日額なども含めて100万円以上受取れる設定にすべきだと思います。

そして伝説が残った

一回のがん治療の給付金は総額100万円以上に設定するのが望ましいという話で終わる予定でしたが、話の続きがあります。

この方の胃の切除と大動脈の悪性腫瘍の手術入院が11泊12日で、自宅療養期間が一週間です。
胃を切除して一回の食事量が減りましたが、今は一日六回の食事にすることで以前と変わりない生活をしています。
そのうち胃が拡大されて一回の食事量が増えて一日五食から、上手くいけば一日三食に戻せるそうです。

ということで、職場で許可をもらって勤務中に三回の食事を摂っているそうですが、小食と複数回の食事を周りに茶化されているそうです。
そうです、この方はステージⅣbという末期手前のがんになり73歳で大手術をしたにもかかわらず、退院後8日目で職場復帰しているのです。

若い頃激しいスポーツをしていたのもあって元々体力があるのは知られていたそうですが、復帰初日は同僚の方々に驚かれたり幽霊扱いされて仕事にならなかったそうです。
その後、ステージⅣbから生還したという、不死身伝説が広まってしまったのだそうです。


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