日本生命
日本生命は、日本で一番か二番目に大きい生命保険会社というイメージがありますよね。
日本生命保険相互会社(ニッセイ)の創業は1889年、設立が1947年というとても古い生命保険会社でもあります。
選んで組み立てる保険「みらいのカタチ」、円貨建て学資としては高い返戻率の「ニッセイ学資保険」や、その他の保険商品の解説、ネット上の評判やランキングをまとめました。
日本生命のランキングデータ
●ソルベンシー・マージン比率:933.3%
●経常収益:約6兆6,050億円
●保険料等収入:約4兆7,751億円
●経常利益:約3,835億円
●当期純利益:約2,593億円
●純利益率:約3.93%
日本生命のディスクロージャー資料より引用
得点:208.0点
総合第2位/40社
3項目で最高位なのに総合2位
前期で2位だったかんぽ生命が急落したところに日本生命が入ってきたとも言える、総合ランキング2位です。
総合一位を明治安田生命に持って行かれているんですよねぇ。
今期、保険料等収入4兆円を超えたのは日本生命だけなど、ランキング比較項目の内3項目で●印15個の最高点を取っているにも係わらず総合2位・・・という口惜しさが残ります。
S・マージン比率の順位がそんなに良くなかったのが、総合順位に響きました。
経常収益:保険料等収入と、その他の売上全部。保険会社全体の売上
保険料等収入:保険会社の保険料だけの売上高
経常利益:当期純利益の前に表示される、事業の善し悪しを表すとも言える利益
利益率:経常利益を経常収益で割った数値
格付けや苦情率など
全ての保険会社で基準が統一されていない項目なども書いておきます。
格付け
格付投資情報センター:AA
日本格付研究所:AA
スタンダード&プアーズ:A+
ムーディーズ:A1
苦情率
苦情件数:55,096件
年度末保有契約数:31,871,237件
保有契約1件当たりの苦情率:約0.17%
みらいのカタチ
日本生命の保険商品と言えば「みらいのカタチ」です。
選べる・組み立てられる生命保険
自由に選べる4分類・13種類の単品保険を用意したので、自由に選んで組み合わせてください単品で契約してもいいですよ。という商品になります。
●重い病気や介護等のリスクに備える保険
みらいのカタチ01
1.継続サポート3大疾病保障保険
2.3大疾病保障保険
3.身体障がい保障保険
4.介護保障保険
5.特定重度疾病保障保険
●死亡のリスクに備える保険
6.終身保険
7.定期保険
8.生存給付金付定期保険
●医療のリスクに備える保険
9.総合医療保険
10.がん医療保険
11.特定損傷保険
●老後等、将来の資金が必要になるリスクに備える保険
12.年金保険
13.養老保険
これらの保険商品群が「みらいのカタチ」になります。
プラン例もあります
「13種類あるうちの好きな物を取捨選択して自分の理想の保険を作ってくださいね。」と言われても何をどうしたら良いか分かりませんよね。
ということで、年代別の6種類の「おすすめプラン例」が用意されています。
1.50代、2.30~40代男性、3.女性の方、4.20代男性、5.10代、6.小さなお子さま におすすめのプラン
また
●死亡や重い病気に備える
●保険料を抑える
●自分のための保障
●重い病気に備える
●将来に備える
●計画的に資産形成をする
と、おすすめプラン例とは別に6種類の組み合わせ例も用意されています。
これらは、こんな組み合わせとか保障内容もできますよ的な一例と考えましょう。
豊富なプラン例が用意されているので、何も無い状態から自分で保険の組み合わせを考えなくても、見本があるので選びやすくなっているのです。
もちろん、必要な保障は人それぞれ家族それぞれですから、これらのプラン通りにしなくても大丈夫です。
プラン例を解説します
用意されたプランを参考にしなくても良いですよ的名事を書いたので矛盾しますが、みらいのカタチの代表例になりそうな組み合わせプランを解説します。
例えば30代で家族持ちの男性は「自分が死んでも家族を路頭に迷わせたくない」という気持ちで生命保険に加入することでしょう。
管理人が選んだプランは「主に30~40代男性の方におすすめのプラン」にある「ニッセイみらいのカタチ だい杖ぶ付プラン」を解説します。
●ニッセイみらいのカタチ だい杖ぶ付プラン 30歳男性のプラン例です。
1.定期保険:一時金2,000万円
2.継続サポート3大疾病保障保険:一時金500万円。他に年金あり
3.特定重度疾病保障保険:一時金300万円
4.身体障がい保障保険:一時金800万円
5.介護保障保険:一時金700万円
6.特定損傷保険:5万円
7.総合医療保険(62日型):日額10,000円
・保険料払込免除特約
主な保険金や給付金などは
●これらを組み合わせて、死亡時3,580万円の支払
●継続サポート3大疾病保障保険は、所定のがん・急性心筋梗塞・脳卒中のときに500万円の一時金
●特定重度疾病保障保険は、糖尿病・肝硬変・慢性膵炎・慢性腎不全・高血圧性疾患・動脈疾患・臓器移植で所定の状態に該当した場合に300万円の一時金
●総合医療保険の入院日額に当たる部分は一泊二日以上の入院で日額10,000円
このようになりますが、他にも様々な支払事由があります。
安くて70歳まで続けられる?
上記のだい杖ぶ付プランの月額保険料はこの記事を書いている時点で
30歳男性:13,000円後半
40歳男性:23,000円ちょっと
49歳男性:43,000円弱
だい杖ぶ付プランの7種類の保険は全て更新型を組み合わせたプラン例なので、若い内は保険料が安いのですが保険契約の更新があり、その度に保険料が上がります。
また、「指定年齢」が
30歳男性:60歳
40歳男性:65歳
49歳男性:65歳
となっています。指定年齢は最終更新年齢のようなもので、60歳の場合70歳になると更新継続ができず保険が終了という意味になります。
70~75歳までの継続が可能な保険なので、医療保険を必要とする老後に保険の継続ができないことも知っておく必要があるでしょう。
だい杖ぶ付プランの7種類の保険のうち、何種類かは終身保障型にできるようですが、その場合の保険料がどの程度高騰するのかはネット上ではわかりませんでした。
組み合わせ例が複雑に見える
みらいのカタチのプラン例は、少々複雑で保険料の支払いが終われば保障が消えてしまうので、昔よくあったセット販売生命保険に見えてしまうかもしれません。
ですが、もっとシンプルにすることもできますし、単品保険だけの加入にしたり終身プランを選ぶ事もできます。
また、プラン例そのままの保障内容・組み合わせで加入すると、保険金の過不足が発生するでしょう。
死亡保険金の計算などをして、必要な保障と不要な保障を見極めてから加入するのがオススメです。
この保険料例は記事を書いた時点のものなので、検討される時点や将来予想される保険料を必ず保険募集人にご確認願います。
みらいのカタチの評判や口コミ・評価など
上記の【良い・普通・悪い】評判とは重複しない、ネット上にある評判や口コミをまとめました。
●満足
・(加入時)必要な保障だけを、自分や家族の将来の不安に合わせてオーダーメイドできます。
・(加入後)そのときの年齢や家族構成に合わせて必要な保険を取捨選択出来ます。
・年金保険の戻り率が良いです
●普通
・大手の保険なので安心感がありますが、同じような保障内容なら格安生保と比較して保険料が高くなりがちです。
●不満
・更新の度に保険料が上がります。
・終身保障して欲しい保障が、有期だけしかありません。
大手の選べる保険と格安生保の比較
大手生保は複数の保険(保障)から必要な物だけを選べ、複数の保険をまとめて1契約にできる総合保険を用意しています。
一方で対面販売の格安保険や通販保険などは、医療保険や定期保険などの保険種によって保険会社の得意種目が違うので、複数社の保険を組み合わせる必要があります。
言い換えれば、格安生保の得意分野だけを組み合わせることが可能です。
複数社の保険を比較しましょう
大手は更新型保険の初期の保険料の安さをアピールしますが、格安生保は終身保障でも保険料が安いことをアピールするところが大きく違います。
また、更新型は保険料支払期間が終われば老後の保障が消えるデメリットがありますが、終身保障であれば一生涯の保障が望めます。
更新による保険料の値上げを懸念して、格安保険を保険ショップなどで組んで、値上がりしないプランに見直す人もいます。
大手と、複数社の格安生保を比較して、その両方で同じような内容の保障が組めるのなら、必要な保障が一生涯続き、さらに保険料「総額」が安いプランがお得です。
ニッセイ学資保険
ニッセイ学資保険は、三年間で30万契約を突破した大好評の学資保険です。
お子さんの出産予定日の140日前から加入することができ、両親はもちろん、条件付きでおじいさんおばあさんでも契約者になることができます。
教育資金を極力増やすことに特化しているので、医療保障特約などは無い純粋な学資保険です。
基準保険金額
ちょっとややこしいのですが、学資保険で受け取れるお金の総額ではありません。
ニッセイ学資保険は、「こども祝い金」と「学資年金」の二種類があり、この二種類の支払金の基準になる金額を指します。
シミュレーションを見た限りでは、基準保険金額は40万円から10万円刻みで150万円まで、以後200万円から50万円刻みで最高500万円までが設定されています。
基準保険金額の意味がイマイチわかりにくいかもしれませんが、下記「二つのプラン」まで読んで頂くと把握できると思います。
こども祝い金
小学校・中学校・高校入学の時期(6歳・12歳・15歳)に受け取れるお金で、それぞれが基準保険金額の20%になります。
こども祝い金の合計金額は、基準保険金額の60%になります。
学資年金
学資年金は、大学入学予定の年齢から毎年1回の受取りで、合計5回の受取りです。
第1回が基準保険金額の100%で、残り4回は全て基準保険金額の50%です。
学資年金総額は、基準保険金額の300%になります。
大学入学予定年齢は、加入時に17歳または18歳から選択できます。
二つのプラン
●こども祝い金あり型:合計8回受取り、受取総額は基準保険金額の360%
●こども祝い金なし型:合計5回受取り、受取総額は基準保険金額の300%
この他の、例えば大学入学前に全額一回受取りなどのプランはありません。
特設サイトにあるデータを見ると、85.7%がこども祝い金「なし」型を選んでいます。
保険料払込期間
5年払い、10年払い、学資年金開始時まで払い。から選択できます。
特設サイトにある加入傾向を見ると
学資年金開始時まで払い:64.5%
10年払い:10.4%
5年払い:25.1%
10年払いは意外に人気がありませんね。
5年払いは、返戻率の良さを狙って加入する人が多いのではないでしょうか。
被保険者(お子さん)
加入年齢は
●子ども祝い金なし型は0歳から6歳まで
●子ども祝い金あり型は0歳から2歳まで
出産予定日の140日前から加入可能です。
特設サイトのデータによると
出生前加入:16.2%
0歳加入:54.8%
1歳加入:10.1%
だそうです。
契約者(基本的に親)
被保険者になるお子さんの親権者が契約者で、年齢や健康状態等によっては祖父祖母が契約者になる事も可能です。
●こども祝い金なし型
三種類の保険料払込期間と被保険者(お子さん)の年齢により、契約者の年齢上限が 40歳、44歳、45歳、60歳、67歳 までと変化します。
●こども祝い金あり型
契約者の年齢上限は39歳までです。
保険料払込期間中に契約者が死亡すると以後の保険料は不要になりますが、保障はそのまま継続されます。
比較的高い返戻率
最近の円貨の学資保険は、商品によっては元本割れの可能性が高い商品もあります。ですがニッセイ学資保険は、最近の円貨学資保険の中では比較的高い返戻率を望める学資保険です。
108%も可能?
この記事を書いた時点になりますが
契約者:男性30歳 、被保険者:0歳
学資年金開始年齢:18歳
保険料払込期間:5年、保険料:月払い
こども祝い金「なし」型
で返戻率をシミュレーションしてみました。
基準保険金額が
・100万円以上:一律108.5%
・70万円から90万円:一律107.8%
・40万円から60万円:一律107.1%
になりました。
●保険料年払いで返戻率を試算すると
基準保険金額が
・100万円以上:一律108.9%
・70万円から90万円:一律108.2%
・40万円から60万円:一律107.5%
でした。
返戻率などは将来変化すると思いますので、ご検討の際は必ず保険募集人にご確認願います。
返戻率を上げるテクニック公開!
●保険料単価は基準保険金額が
a.100万円以上
b.70万円以上100万円未満
c.70万円未満
の3段階(三範囲)があります。
一番有利なのがaの範囲、次に有利なのがbの範囲、最後にcの範囲となります。
●同じ保障内容なら
・早期に払込が満了する
・被保険者の年齢が低い
・契約者の年齢が低い
方が、原則として返戻率が有利です。
返戻率上昇のマル秘テク!みたいな感じですが、実はニッセイ学資保険の特設サイトに書いてあることを抜粋してまとめました。
ニッセイ学資保険の評判や口コミ・評価など
上記の【良い・普通・悪い】評判とは重複しない、ネット上にあるニッセイ学資保険の評判や口コミをまとめました。
●満足
・各社の学資保険商品の中でも返戻率の高さは上位に入ると言えるでしょう。
・保険料払い込み免除特約が最初から付帯されているにもかかわらず返戻率が高い、とても良い学資保険です。
・契約者が死亡して保険料が免除されても、約束された将来の学資金は契約通り全額受取ることができるので、親子共に安心できます。
●普通
・保険料払込期間を短くするほど返戻率が高くなりますが、1回の保険料は上がります。
●不満
・保険料払込期間5年なら契約者年齢が65歳までですが、払込期間10年と学資年金開始までは、契約年齢が最高40歳から45歳までになります。
ニッセイ学資保険のまとめ
プランが二つだけでわかりやすく、支払方法などにより高い返戻率を期待できます。
他社の学資保険は、保険料を22歳まで払い続ける事で返戻率を稼ぐ商品もありますが、ニッセイ学資保険は大学入学前に払い込みが完了できることが魅力です。
学資保険は実質的にお子さんの将来の財産になる保険で、保険期間中の見直しは不利になりやすい保険です。
保険料が高すぎて中途解約することなど無いよう、他社商品と比較をして納得できるプランを選びましょう。
女性専用保険 ChouChou(しゅしゅ)
ニッセイ 出産サポート給付金付3大疾病保障保険 ChouChouは、三大疾病や不妊治療、出産を保障し、保険期間が終わるとお金がもらえるという画期的な内容です。
出産も不妊治療も保障します
通常の出産と特定不妊治療は複数回支払可能の給付金で保障し、日本生命所定のがん(悪性新生物)・急性心筋梗塞・脳卒中の3大疾病または死亡については、一時金という大金1回払いで保障します。
怪我の保障と高度障害保険金の保障はありません。
加入年齢範囲:16歳~40歳
保険期間:10年・15年・20年から選択できますが、加入年齢による制限があります。
通常の出産は段階的に厚くなる
出産については「出産給付金」で、最短で1年毎に受ける事ができます。よってこの保険の責任開始から1年間の出産については保障できません。
ただし、女性専用保険 ChouChouの凄いところは、出産給付金について
1回目:10万円
2回目:30万円
3回目:50万円
4回目:70万円
と給付額が増えていき
5回目からは1回の出産について100万円を回数無制限で給付してくれるという、かなり厚い保障です。
特定不妊治療は12回の保障
日本生命所定の特定不妊治療(体外受精・顕微鏡受精・胚移植)を受けた場合「特定不妊治療給付金」が最大12回まで支払われます。
特定不妊治療給付金は責任開始から2年の不担保期間がありますが
1~6回目は1回について5万円
7~12回目までは1回について10万円が支払われます。
体外受精も顕微鏡受精も健康保険適用外で数十万円の費用が必要になり、全額自己負担というか全額夫婦負担です。
体外受精は都道府県や市区町村から助成金が出るものの、それでも自己負担的には高額な治療になるので、生命保険の給付金が出るのは経済的に助かりますよね。
3大疾病保険金は1回だけの支払い
●日本生命所定の悪性新生物のがんと診断確定されたとき。
●急性心筋梗塞で初めて医師の診療を受けた日から60日以上の労働制限が必要になった場合や、急性心筋梗塞で手術を受けた場合。
●脳卒中で初めて医師の診療を受けた日から60日以上他覚的な神経学的後遺症が継続したと診断された。あるいは脳卒中で手術を受けた場合。
3大疾病保険金300万円を保険期間中に1回だけ、一時金(まとまったお金を1回払い)で支払ってくれます。
3大疾病保険金と死亡保険金はいずれか一方の支払ですので、例えばこの3大疾病保険金が支払われると、その後保険期間中に死亡しても死亡保険金の支払はありません。
上皮内新生物
(悪性腫瘍のがんではない)上皮内新生物の場合「上皮内新生物診断保険金」は30万円の一時金保障です。
先に、3大疾病保険金が出たら死亡保険金が出ないと書いたので、上皮内について一時金が出たらその他の給付金は出なくなるの?と思うかもしれませんが、大丈夫です。
上皮内も保険期間中1回だけの支払ですが、その後も、3大疾病保険金、死亡保険金、出産給付金、特定不妊治療給付金、満期一時金は支払対象になります。
お金が戻る!?満期一時金
保険期間の終了時に生存していると、保険期間に応じた満期一時金が支払われます。お金が戻ってくるのです。
満期一時金は計算方法があります。
1.保険期間20年は200万円、15年は150万円、10年は100万円
2.その金額に、5,000円×給付金支払回数を加算
3.保険期間中に支払われた、給付金や保険金の支払合計額を控除
ちょっと複雑なので実際に計算しましょう。
満期一時金の計算例
例:25歳女性が保険期間20年で出産給付金を2回受取った場合の、45歳満期時の満期一時金
1.保険期間に応じた一時金:200万円
2.5,000円x給付回数(2回):1万円
3.給付金額を控除:40万円
上記1+2-3→ 200万円 + 1万円 – 40万円 =1,610,000円が戻ります。
ただし20年間の支払保険料総額は月額10,185円x12ヶ月x20年=2,444,400円になります。
2,444,400-1,610,000=834,400円が、実質的な支払保険料です。
161万円が戻ったとしても、実際は83万円少々を支払って40万円をもらったようなものです。
ChouChouの評判や口コミ・評価など
上記の【良い・普通・悪い】評判とは重複しない、ネット上の ChouChouの評判や口コミをまとめました。
●満足
・男性が原因の不妊治療も給付金支払の対象になるのは助かります。
・日経ヴェリタス賞の最優秀賞を受賞しました。
●普通
・責任開始からすぐ効く保障、1年経過後・2年経過後から効力が発生する保障と、保障開始が3種類混在しているのがちょっとややこしいです。
●不満
・満期受取金から、保険期間中に受取った給付金が差し引かれます。
ライバルはコレだっ
女性専用保険というと、医療保険に女性用特約を付加した女性専用医療保険が多く、大手の総合保険などは女性用と男性用をはっきり分けている物もあります。
ですが、直接的にChouChouのライバル商品になるような保険は思い浮かびませんでした。
確かに特定不妊治療給付金も出産給付金も有用な保障ですが、給付回数が少ないときの給付金額に実用性を感じるかどうかが、実際の有用性の判断基準ではないでしょうか。
でしたら、保障する範囲は違いますが、汎用性のある普通の終身医療保険に女性専用の特約を付けた方が良い、という判断もあるかもしれません。
ニッセイ 就業不能保険(無解約払戻金)
最近は生保各社で働けなくなったときの保険という新商品を売り出すようになりました。日本生命もニッセイ 就業不能保険(無解約払戻金)があります。
働けなければ生活費が稼げません
日本生命のウェブサイトを見ると
もしものときの・・・生活費
ニッセイ 就業不能保険(無解約払戻金)
と書いてあるので、就業不能保険の愛称的な物が「もしものときの・・・生活費」なのでしょうか。何というか少々生々しい気がしますが、そういう目的の保険だということがわかりやすいですね。
ニッセイ就業不能保険は、日本生命所定の、入院・在宅療養、障害等級2級以上の就業不能状態を保障します。精神・神経疾患以外は具体的な傷病が限定されていないのも特徴です。
就業不能状態がわかりにくいかも
就業不能保険はちょっとわかりにくいと思うので、先に各社に共通するような就業保険の内容と収入保障保険の違いを説明してから、ニッセイ就業不能保険の解説をします。
働けなくなったらお金がもらえるぅ~的なイメージとは程遠いのが就業不能保険です。
就業不能と収入保障は間違えやすい
働けない状態が継続する限り給付金を払い続けてくれるという保険です。
収入保障保険と同じなの?違うの?と思いますよね。その辺りも一緒に解説していきましょう。
先に収入保障保険を説明します。
収入保障保険という漢字を見た感じで判断すると、働けなくなったら収入を保障する保険だよね?と、管理人も最初は勘違いしていました。
実は
●収入保障保険は被保険者が死亡したら保障する
●就業不能保険は被保険者が死亡したら保障しない
という大きな特徴があります。
収入保障保険は死亡後に保障が始まります
収入保障保険について細かく言えば、被保険者の死亡または高度障害状態になったときから保障が始まります。
保険会社がら月払いまた年払いで支払われる「年金」を受け取り続けるので、年金受取期間の長さに比例して受け取るお金の総額が増減します。
例えば30歳の被保険者が
月額年金10万円
60歳までの保険期間
で収入保障保険に加入して、運悪く翌週に突然他界したとします。
遺族はこの方が60歳になる年まで毎月10万円 x 12ヶ月 x 30年=年金総額3,600万円を受け取ることになります。
この被保険者が
40歳で他界:年金総額2,400万円
50歳で他界:年金総額1,200万円になります。
就業不能保険は生きている間の保障です
まず先に各社で共通するような就業不能保険全体の説明です
被保険者が働けない状態が保険会社規定の日数(60日、90日、180日など)以上経過した。と診断されたときから保障が始まり、多くは月額年金方式での支払になります。
また、就業不能保険の特徴として
●被保険者の死亡
●被保険者が再び働ける状態になる
このいずれかの場合に保障は打ち切られます。
保険会社によって、精神疾患を保障する/しない就業不能保険があります。
働ける状態に注意しましょう
働ける状態とは、働けなくなった直前の職場または以前と同じ業種業態に復活することではありません。
大まかに言えば、例えば屋内軽作業や事務作業ができる程度になれば働ける状態と判断されます。
例えは悪いかもしれませんが、手指の故障でピアノが弾けなくなり音楽教師ができなくなったとしても、パソコン入力業務や電話応対業務で働けますよね、という感じです。
この場合、音楽教師をしているときに就業不能保険に加入していたとしても、他の職業や業務で働けるのですから給付金は出ません。
また、転職期間中で無職や、健康でいつでも働ける状態なのにニートであるなども保障されません。
就業不能保険の需要はあるの?
就業不能保険は、医療保険では保障しきれない部分を保障するとも言えます。
例として、脳梗塞の治療入院(30日)で後遺症が残り、リハビリで入院で60日を要した場合でも、最近の医療保険なら脳梗塞の入院は日数無制限保障なので入院給付金が支払われるとしましょう。
ですが退院後に数ヶ月続く、働けない状態で通院リハビリを必要とする自宅療養期間は、入院給付の保障範囲外です。働けないので生活費に困ってしまいます。
このようなときに就業不能保険の出番です。
ニッセイ就業不能保険の説明
ここからニッセイ就業不能保険独自の保障の解説です。
責任開始後に発症または発生した
所定の傷病:精神・神経疾患以外の傷害または疾病で、入院・在宅療養・障害等級2級以上の状態
所定の精神神経疾患:精神・神経疾患もしくは、精神・神経疾患が原因となる精神・神経傷害2級以上の状態
について、被保険者が働けない状態が60日以上継続したと診断された場合に、月額給付金を支払ってくれます。
また、被保険者が存命で就業不能状態が継続する限り、保険期間終了まで保障します。
二種類の給付金で保障します
短期就業不能給付金:第1回給付から第17回給付
長期就業不能給付金:第18回給付以降
というような二段階給付です。短期と長期の意味があるの?と思いませんか。
これは、働けない状態のときに受取れる公的補助(傷病手当金と障害年金)では足りないお金を、それぞれの受取額と期間の長さに合わせて就業不能保険で合理的に上乗せする意味があります。
ニッセイ 就業不能保険は、短期と長期の就業不能給付金について異なった金額を設定することができます。
設定できる月額就業不能給付金
例1 短期も長期も10万円
例2 短期:10万円・長期:15万円
例3 短期:15万円・長期:20万円
などの組み合わせが選べ、年齢も加味して保険料が変化します。
6回までと7回以降の受取条件があります
就業不能給付金の支払事由以外の条件は
第1回:日本生命所定の就業不能状態が60日以上の継続したと診断されたとき。
第2回から第6回:それぞれの支払回の応当日に生存していたとき。
第7回から第17回と、第18回以後:初回の就業不能状態が、それぞれの支払回の応当日に継続されていると再診断されたとき。
となります。
6回まで必ず受け取れます
一度就業不能状態が認められて就業不能給付金の支払条件に合致すると、第6回までは途中で就業不能状態から回復しても、生存の限り給付が受けられます。
例えば連続60日以上の就業不能状態が続いたと診断されて、第1回~第4回の給付金が支払われた後で、就業不能状態から回復して働ける状態になったとしても
生存していれば無条件で第5回と第6回も給付金が支払われ、第7回以後は給付金の支払は停止します。
就業不能保険全体の注意
就業不能保険も大分有名にはなってきましたが
●各社で支払条件が結構厳しい
●精神疾患の保障の有無
●給付が中止される「働ける状態」は、前職で働けないということではない
●死んだら保障されない
これらを良く考えましょう。
そもそも就業不能保険より先に、「自分の保障と遺した家族への保障」を考えるべきですよね。
死亡保険金不足で遺した子供が高校や大学に進学できない。
というような、保障不足の定期保険・終身保険に加入しているのに、就業不能保険に加入するというのは順番が違うような気がします。
就業不能保険に加入するのであればまず先に保険の節約も考えながら、死亡保険金が不足していないか、もしかしたら死亡保険金が過多になっていないか、確認すべきです。
その他の保険商品をさくっと紹介
日本生命は窓口販売商品など魅力的な保険がまだまだあります。営業職が販売する保険で記事にしていない保険商品を、簡単に紹介しましょう。
ニッセイ こどもの保険 げ・ん・き
学資保険ではありせんが、お子さん(被保険者)の小・中・高・大学入学時とプランによっては22歳時もお祝い金が支払われます。
このお祝い金は受取らずに日本生命に利息を付けながら預けておくことも出来ます。もし契約者が死亡した場合は保険料が免除され、育英年金とお祝い金が支払われます。
Gran Age (ぐらんえいじ)
ニッセイ 長寿生存保険という、死亡保険金はありませんが死亡時返戻金がある終身年金保険で、無告知で加入が可能です。
年金は、一括受取・10年確定年金・生存の限り年金を受取れる5年保障期間付終身年金から選択できます。